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仮面ライダー制作秘話

第2回 「仮面ライダー2号登場の秘密」
第3回 「1号ライダー復活!!本郷猛 決死の現場復帰」
第4回 「本郷猛、一文字隼人 名前の由来」
第5回「仮面ライダー影の主役 大野剣友会とは」
第6回 「アクションシーンを支える仮面ライダーの効果音」
第7回 「1号ライダー“大変身”の謎」

第1回 「本郷猛役は近藤正臣?」

シリーズ第一作「仮面ライダー」が制作されるまでには多くの紆余曲折があったようだ。

仮面ライダーは1971年(昭和46年)4月3日にスタートするが、その構想は約2年前に遡る(さかのぼる)という。

当初、東映の平山亨プロデューサー以下、市川森一、上原正三、伊上勝らシナリオライター、原作者・キャラクターデザイナーの石ノ森章太郎氏といった精鋭によって新ヒーローの構想が練られた。

構想初期から「仮面を被ったヒーロー」という共通認識はあったが、「今までにない斬新なヒーロー」を志向したため、多くの企画案が出されることになる。

当時テレビ界では「柔道一直線」、「巨人の星」といったスポーツ根性モノがヒットしており、最初はその影響が色濃く反映された企画「マスクマンK」が出された。

それは主人公・九条剛が父から世界中の闘技と祖国愛を教えられ、日本の経済侵略を企てる“ショッカー”から人々を守るといった内容で、主人公は体育教師で仮面を付け、身に付けた格闘技でショッカーと戦うというスポーツ根性物のムードを持つ作品であった。

マスクマンKの能力は人間の域を越えるスーパーマン的存在ではなく、努力や訓練によって人間としての能力を高めるといったものだった。

さらなる飛躍が求められ、次に「仮面天使(マスクエンジェル)」が企画された。主人公は本郷猛と改められ、警察官に追われる逃亡者という設定になった。

恩師・緑川教授殺害の容疑が主人公・本郷猛にかけられるのだが、全ては悪徳実業家・石神大造の罠であった。緑川教授の特許を奪った石神は巨万の富を得、本郷は警察に追われながら緑川教授の娘と息子に石神配下の怪人と戦い続けることになる。

本郷猛は10年前に30万ボルトの電流を浴びたため、筋肉を数十倍にパワーアップ出来た。本郷猛は仮面にその素顔を隠し、殺人容疑者として追われながら、戦い続ける。

作品の方向性が見始め、次に「十字仮面(クロスファイヤー)」の企画案が出された。緑川教授と助手の本郷猛はアメリカ・カリフォルニア大学で大発明を完成させる。10年後、本郷猛は30万ボルトの電流に感電、十字仮面(クロスファイヤー)となる。本郷猛は緑川教授の秘密を狙うショッカーと戦うというストーリーだ。

この企画は検討用シナリオ「クロスファイヤー(仮題) 第一話 怪奇蜘蛛男」まで作られ、本郷猛役に近藤正臣氏、緑川ルリ子役に島田陽子氏という配役まで決定していたというのだ。

しかし、石ノ森章太郎氏の「自分のデザインが気に入らないので、作り直したい。」との一言で、白紙となった。なお、本郷猛役に決まっていた近藤正臣氏は制作スケジュールの遅れから出演不可能となり、藤岡弘氏に変更になったとのこと。

石ノ森章太郎氏が新たに考え出したデザインが「仮面ライダースカルマン」であった。スカルマンはガイコツのような白いヘルメットの頭部、黒い服に白いストライプが骨を思わせる形で、今までにない強烈なキャラクターだった。

しかし、毎日放送が「主人公がガイコツなんて縁起でもない。そんなキャラクターでは番組にスポンサーがついてくれない。」と難色を示し、またも白紙に戻ってしまった。

「スカルマン」が気に入っていた石ノ森章太郎氏だったが、20冊以上の動物、昆虫、科学図鑑の中からヒントを得、バッタ型改造人間・仮面ライダーホッパーキングを考え出した(後に題名が長すぎるとのことで「仮面ライダー」となる。)。

様々な紆余曲折を経て、ここに我らのヒーロー「仮面ライダー」は誕生した。

参考文献: 「仮面ライダー大全集」(講談社) 「ウルトラマン対仮面ライダー」(文藝春秋)

仮面ライダー ストーリーダイジェスト内にも「制作うらばなし」を掲載しておりますので、よろしければそちらもご覧ください。

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